LXU-OT2の改造(その1) [工作・修理]
まずピーピーノイズの数値化(可視化)を試みる。
ノートパソコンのヘッドホン出力をそのままマイク入力に戻してアナログでループバック接続し、WaveGeneで1kHzを再生、WaveSpectraでFFT表示したのが下図。THD+Nは1.6%ほど。
次にパソコンにLXU-OT2を接続し、WaveGeneで1kHzをUSB-DACで再生。LXU-OT2のLINE出力(RCA端子)をパソコンのマイク入力に戻したのが下図。THD+Nは約4%と悪化。5.5kHz, 11kHz, 16.5kHz付近に派手なピークがある。これがピーピーノイズだろう。1kHz出力を止めてもこのノイズは消えないので原因は12V電源のスイッチング周波数33kHz(の1/6)と思われる。
HeadPhone出力も同様に調べてみるとほぼ同様のノイズが乗っている。レベルもほぼ同等。この3本のピークは1kHzを止めても消えない。
さて改造に取り掛かるが、まずこのノイズが12V電源から回り込んでいるのか、抵抗分割の中点6Vから入り込んでいるのか切り分けたい。そこで回路と基板を見比べたところ、回路図と現物は大きく異なっていた。回路図では12Vを10k:10kで割って、わずか22uFをつけただけで2つのオペアンプに供給するように書いてある。実物には抵抗分割が2組あってそれぞれに100uFでデカップリングされて、それぞれのオペアンプに供給されている。基板のアートワークもこのラインはグランドガードされているところをみると、ラックスマンのツッコミを受けて改善したと想像する。
せっかく2組用意してもらった抵抗分割だがHeadphone側を取り外して、中点6Vに依存しない回路に変更してみる。(下図朱書き部)
結果は下図。ノイズレベルは変わらなかった。ということはピーピーノイズは12V電源から回り込んでいるのだろう。
とすると次なる対策はスイッチング周波数を上げてノイズを可聴域から追い出すことだが、この方法はすでに先達の成果が報告されている。ここは一気に外部±電源化だ。ということで、続く。
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