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お行儀の悪いiPhone [立派な仕事]

iPhoneの電池をレッドゾーンまで使い切ってしまうと純正充電器でしか充電できなくなる。パソコンのUSBや車のシガライター用の充電アダプターではいつまでたっても充電が進まない。ググってみると皆さん苦労されている。USBの規格は5V/500mAだけどiPhoneには800mA以上必要だとか。

DSC09361'.jpgなにやら犯罪のにおいがするので、こんなケーブルを作って充電時に何が起きているのか調べてみた。

 DSC09369.JPG
電源押してもまったく起動しないところまで電池を使い切ったiPhoneが実験台。
充電電流は0.47A。このまま進むなら問題ないのだが、この状態で放置したらしばらくして充電が止まっていた。

やはり。

いったい何が起きているのだ。

再度ケーブルをつなぎなおすと電池マークはまだ赤のまま。何度か繰り返すうち充電電流はまったく流れなくなってしまった。OS起動のタイミングで落ちることが多いので、何か通信しているのかと思って信号線もつないでみたが関係なかった。テスタで見る限り、電力供給側が5Vを止めているわけでもない。


疑惑その1:   接続時の瞬間的な電圧降下でiPhone側が充電を止めてしまう。

突入電流が怪しいが電流プローブはないのでオシロで電圧を観測。案の定、接続した瞬間に激しく落っこちていた。ただしワニ口やら電流やらたくさんつながっているので電圧降下が即iPhoneのせいだとはいえない。

DSC09380_2.jpg
USBデバイスの電源ラインの容量は10uFまでという約束だったはずなので、純正ケーブル側のコネクタ直近に10uFを付けてみた。こっちの端に10uFつけてこっちの端が1Vまで落っこちるってことはあっちの端は、、、

怪しいぞiPhone。



とりあえずコンデンサを1000uFに増強してサグを押さえ込んで実験続行。

電池空っぽの状態で電流計を直列に入れると充電が進まない。電流計やワニ口クリップによる電圧低下が原因のようだ。純正ケーブルと純正ACアダプタを直結すれば充電できる。ちょっとづつ充電しながら様子を見ると、どうやら電圧が約4.5V以下まで落ちるとiPhone側は充電を止めてしまうようだ。これに関してはiPhoneは無罪。4.5V以上の電圧をキープするのは電力供給側の責任。


疑惑その2: iPhoneが電流を引きすぎるので出力側の過電流制限がかかってしまう。

DSC00002'.jpg
電池空っぽ状態では電流が観測できないので、直結で少し充電してからもう一度電流計をつなぐと、500mAを超えてるところを捕まえた。
この調子だと充電初期はもっと流れてるってことだね。

いけませんねiPhone。


DSC00001'.jpg


そのまま電流値を観測していると、3分間隔で10秒間電流が止まる。おそらくその間に開放電圧などを見てるんだな。

30分後には500mA程度まで電流が下がった。

 

 

電池のゲージがレッドゾーンからグリーンゾーンに変わるあたりで、突入電流や充電電流が大きくなる『魔の充電ゾーン』があるということが分かった。電池の安全性にこだわった仕様が見え隠れする反面、なぜに過渡的にUSBの規格を超えるような設計にしたのだろう。充電時間を短くしたかったから?それともMacのUSBポートなら平気なのか。

充電手段がパソコンしかない場合はくれぐれもこの危険ゾーンに落っこちないように、こまめに充電しておけってことか。

 

 


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