昼間にピリオディックモーションを測定する [天体]
天文我楽苦多工房さんのHPに日中ピリオディックモーションを測定する方法という記事があったので、それを参考にさせていただき実験してみた。
まず、PowerPointで黒地に白の十字を書いてPC画面に全画面表示しターゲットとする。
自作ポータブル赤道儀に35mmのレンズをつけたカメラを乗せてPC画面を撮影する。うんと絞ってシャッタースピード5秒で連射。シャッター間が1秒あいて6秒間隔で撮影できた。画像のサイズはM(4592x3056)とした。
こうして連続撮影したコマを30枚、ステライメージで開いて基準点指定ツールで十字を囲うと中心がマークされる。そのままコンポジットメニューを開くと0.01ドットの精度で並進ずれが表示される。
この数値をExcellに入力してグラフ化する。横軸は時間で単位は秒。縦軸はずれの大きさで単位はドット。近似線を表示して傾きと切片を求める。
求めた傾きと切片をもとにずれ量を計算し、グラフにするとあらこの通り、ちゃんとピリオディックモーションが表示できた。周期は1分で理論通り。
自作ポタ赤の駆動速度は平均的には恒星駆動に等しいと仮定する。画像上で十字線は1秒間に0.6899ドット動くということは1ドットは0.0060395度に相当する。度分秒であらわせば21.7秒角に相当する。上のグラフの振幅は±3ドットぐらいなので、ピリオディックモーションは約65秒角ということになる。
作ったばかりのときに星で測定したら30秒角程度だったので1年ちょっとの間にずいぶん悪化してしまったようだ。ネジ山がすり減ったのだろうか。まあそれでも4592x3096で撮ったコマが3ドット程度ずれるのは実用上問題ないと思う。焦点距離35mmなら十分実用になるだろう。