SSブログ

『利己的な遺伝子』 [book]

ふともう一度読みたくなったので、通勤10往復ぐらいかけて読んだ。
利己的な遺伝子

利己的な遺伝子

  • 作者: リチャード・ドーキンス
  • 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店
  • 発売日: 1991/02
  • メディア: 単行本
 
昔一度読んでるにもかかわらず難解。しかも不必要に難解。たとえば、
 
「子をたくさん産みすぎる個体が不利をこうむるのは、個体群全体がそのために絶滅してしまうからではなく、端的に彼らの子のうち生き残れるものの数が少ないからなのである。過剰な数の子供を生ませるのにあずかる遺伝子群は、これらをかかえた子供たちがほとんど成熟しえないため、次代に多数伝達されることがないというわけである。」
 
要するに、
 
「子供が多すぎるとよく育たないので、"過剰多産"の遺伝子は淘汰される。」
 
で十分でしょ。
しかしながら、あなたがダーウィニズムに洗脳されようと心から願うならば、この一見退屈な論理の展開に付き合って、辛抱強く理解し続けなければならない。この修行は苦しくときに睡魔を催すが、一文たりとも読み飛ばしてはならない。さもなくばそれに続く文章であなたの推論はあっという間に道をそれて迷子になってしまうであろう。 (分かりにくい文書は、書くのは比較的簡単だ。)
  
さて、難解な前半を乗り越えて、ダーウィニズムを深く理解したところでいよいよ<ミーム(meme)>の登場である。これがこの本の一番面白いところだと思う。リチャードさんから私が受け継いだミームをリチャードさん風に書くならば、
 
われわれ人類は、DNA上の遺伝子のほかに、大脳という外部記憶を発達させたので、利己的な遺伝子の奴隷となることなく、進化的に安定な戦略を、すなわち人類が平和共存できる文化を、ミームによって構築し伝承し進化させることができるはずである。
 

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

無音CDビワ酒の仕込み ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。