そば作りプロジェクト2013 [立派な仕事]
7月に種をまいた畑が実って本日収穫と脱穀。刈り取ったそばをブルーシートの上で叩いて実を落とし、荒くふるったのち唐箕でソバの実を選別する。この脱穀の工程は非常に効率が悪い。刈り取ったまま茎の向きをそろえて千歯扱きにかけるべきではなかろうか。来年の課題。
今年も活躍した唐箕「こだま号」。ハンドルを回して風を送る強さと、上から身を落とす量の加減が難しい。こういうところは作業者を固定して習熟させる(笑)。子供たちが大活躍。
昨年より実が小さいようだが50kgぐらい収穫できたようだ。製粉は農協にお願いして月末にはメインイベントのそば打ち大会の予定。
極軸望遠鏡の光軸合わせのつもりが [天体]
昨夜PHD Guidingのパラメータを調整していて、極軸のずれが気になった。電柱の先端を極軸望遠鏡に導入して極軸を回してみると、レチクルの中心が視野の中で回っている。(下の写真は極軸を90度づつ回しって撮った写真を電柱合わせで加算平均したもの)
これは光軸が合っていないのではないかと思って、極軸望遠鏡を取り外してみた。
イモねじが11個もあるが、どれが光軸調整用か分からない。仕組みを知るため分解してみた。
仕組みはなんとなく理解できたが光軸調整の仕掛けが見当たらない。SX極軸望遠鏡は赤径軸にねじ込むだけで光軸を出すようになっているようだ。ならば何が狂っているのか。極軸望遠鏡をねじ込むところをいじっていたら、極軸を南側から止めているナット(左下の写真の黒い部品)が緩んでいることに気が付いた。手で簡単に回ってしまう。これを外すと赤径軸がずっぽり抜けてしまった。SX赤道義の極軸はベアリング無しでグリスを塗ったアルミの筒が擦れあっているだけだ。
これが緩んでいたので極軸にガタがあり、軸の北側の重さでオジギをしていたようだ。がっちり締めこんで緩み止めのイモねじもきっちり締めておいた。
極軸望遠鏡を元通り組み立てて、東経135度の2003年11月1日の午前0時に北極星が南中するようにレチクルを調整した。目盛環がぐるぐる動いてしまうのでこの作業はかなり面倒。よく考えれば手順を固定できそうだが、行ったり来たりしながらなんとか視野の中心にレチクルのセンターを合わせることができた。結局調整に必要なのはレチクルのセンターを合わせる3本のイモねじと緯度差補正の目盛環だけである。
さて、うまくい行ったかどうか。今宵は雲が垂れ込めて北極星が見えないので結果はお預け。
PHD Guidingのパラメータ調整 [天体]
先日赤道義のギアの噛み合わせを調整したので、今まで適当に設定して何となく動作していたPHD Guidingのパラメータをちゃんと追い込んでみた。PHD Guidingのversionは1.14.00、機材は
- 赤道義: Vixen SXW赤道義
- 鏡筒: Vixen R200SS
- オフアキシスガイドアダプタ: OAG9
- オートガイダー: 三基光学館 Lodestar改
Starbookの設定は経験的に
- オートガイダー タイプ:STD, RA:15, Dec 15
- バックラッシュ補正 RA:10、Dec 10
とした。
ガイド周期(exposure duration)は4秒、鏡筒の向きはガイドの性能が一番影響する天の赤道付近。仰角はベランダの屋根の限界の50度ぐらいとした。まずはDisable guide outputにチェックを入れてperiodic motionと極軸のずれを確認する。
いつものようにベランダに設置していつものように極軸を合わせたのだがかなりずれている。SXW赤道義のウォームホイールの歯数は180なのでグラフ横軸の8分がperiodic motionの周期に相当する。グラフの青線が赤経(RA: Right Ascention)で、大きく波打ちながらグラフをはみ出したのでperiodic motionの全容は見られないが、8分より短い周期の揺らぎがあることが分かる。赤線が赤緯(Declination)で、細かく揺れながら上にずれていく。本来なら一直線にずれていくはずだが、この細かな揺れは鏡筒の振動やガイド星の揺らぎによるものだろう。この振幅(±約0.5ピクセル)がガイドの限界ということだろう。
次にPHD Guidingのパラメータをいったんdefaultに戻してcaribrationを行い、ガイドを実行してみる。
赤経(青線)方向はperiodic motionが抑え込まれて水平になった。しかしながらRMS値は0.94で約1ピクセルぐらい上下に振動している。オートガイドの応答が急すぎると思われる。赤緯(Dec/赤線)方向はいったん無視して赤径(RA/青線)を追い込むことにする。
応答が急すぎるかもしれないということで、RA Aggressivenessを100から80に下げてみた。
このパラメータはフレーム毎の計算結果から計算された補正量を100%として、実際に出力する補正量を小さめにするためにある。80%にするということは2割引きで補正するということだ。結果、RMS値は0.84となった。少しぎくしゃくが小さくなったようだがこのパラメータの効果かどうかよくわからない。
PHD GuidingにはRA Hysteresisという、ぎくしゃくを取り除くためのパラメータがもう一つある。そこでこのパラメータを10から20に増やしてみる。
結果、RSM値は0.84であまり変化なし。このパラメータはシーイングや鏡筒のバランスなどに起因する細かなエラーに反応し過ぎないよう、に補正量を数フレーム前からの履歴に基づいて平滑化するということのようだ。単位は%らしいがどのようなアルゴリズムなのかはマニュアルからは分からなかった。
次に赤緯(Dec/赤線)方向の追い込み。明らかに補正量が足らず極軸のずれに追いつけないようなので、Max Dec durationをdefaultの100msから一気に1000msに増やしてみた。
極軸がかなりずれていたのでこのぐらいの補正量が必要なようだ。特にぎくしゃくは見られないのでよいだろう。赤経(RA/青線)方向は何もいじっていないのにRMS値が0.69に減っている。シーイングの変化等でこのぐらいは変動するということだろう。
おそらくこの状態が最適値と思われるが、実験を継続。
RA Aggressivenessを60まで下げたらどうなるか。
結果RMS値は084。青線のグラフはところどころ1ピクセル以上ずれている。periodic motionの変動が最大のところが吸収しきれないようだ。やはりこれは80ぐらいが適当のようだ。
ためしにRA Hysteresisを0にしてみる。つまり過去の履歴を考慮せず、前フレームと現フレームの差だけでガイド量を産出するということ。
RMS値は1.12に悪化した。やはりこれは0ではだめで、20程度が良いようだ。赤緯(Dec/赤線)方向が大きく下にずれて跳ね返っているが、直前に鏡筒の向きを変えて(仰角をあげて)ガイド星を探しなおしたので、赤緯軸のバックラッシュの影響が出たと思われる。
赤緯軸のバックラッシュの影響を避けるために、鏡筒のバランスを崩してみた。具体的には鏡筒を前にずらして赤緯軸に南向き(Dec-)方向の荷重がかかるようにした。
赤緯(Dec/赤線)が大きく暴れることはなくなったが、これが本当にバランスを崩したことの効果かよくわからない。
紹興酒をちびちびやりながら実験繰り返して酔いが回ってきたので今宵はこれまで。それにしても極軸合わせのずれが気になる。極軸望遠鏡の向きはあっているのだろうか。次回の課題ということで。